タフでハードなヒロインが暴れまくるアクションは数々あれど、疾走感と痛快さでは追従を許さないアクション・エンターテインメントの登場だ。治安騒然たる南アフリカ・ケープタウンを背景に、美しきアウトロー、アレックスがアメリカの巨悪に牙をむく。殺しのプロたちを相手に、アレックスの問答無用の戦いがはじまる。
全編、息を呑むようなアクションとスタントの連続。スピーディな語り口でサスペンスを貫くのは、クリント・イーストウッドの愛弟子スティーヴン・S・カンパネッリ。カメラオペレーター、ステディカム・オペレーターとして、『マディソン郡の橋』から最新作『アメリカン・スナイパー』に至るまで、イーストウッドの右腕として活動したカンパネッリは、師匠の演出力、映像センスを自らのものにして、ここに劇場映画監督デビューを果たした。
ヒロイン、アレックスに扮するのは『007/慰めの報酬』のボンド・ガールに抜擢され、トム・クルーズと競演の『オブリビオン』、『スパイ・レジェンド』などで知られるオルガ・キュリレンコ。モデル出身のスレンダーな肉体を駆使して、激しいスタントもみごとにこなしてみせる。このアレックス役で、キュリレンコにアクションヒロインとしての新しい魅力が加味されることになった。
アレックスをつけ狙う凄腕エージェントには、テレビシリーズ「ザ・フォロイング」や『ソロモン・ケーン』(劇場未公開)で強烈な個性を発揮した、英国出身のジェームズ・ピュアフォイ。続いて『マンデラ 自由への長い道』のリチャード・ロシアン、『ヘル・アイランド』(劇場未公開)のコリン・モスなど、男臭い俳優が名を連ねている。さらにカンパネリの監督デビューを祝して、イーストウッド・ファミリーの一員であるアカデミー賞受賞俳優も重要な役で出演している。
アレックスの軌跡をスリリングに綴った脚本は、『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』のアダム・マーカスとデブラ・サリヴァンが担当。撮影は『ランボー 最後の戦場』のグレン・マクファーソン。音楽はフランス出身のロラン・エケン。
戦うヒロインは美しい!
きびきびした演出とヒロインの存在感が群を抜いた、これぞアクション・エンターテインメント!
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かつて恋人だったケヴィン・フラーに誘われて、銀行強盗のチームに入った一匹狼の女性アレックスは、ダイヤを首尾よく盗んだものの、馬鹿なメンバーの不始末で顔をさらす羽目になってしまう。そのメンバーを射殺した彼女は手際よく証拠品を爆破し、フラーと行動をともにする。
その晩、フラーはこのヤマを依頼した人間にホテルで会うことになっていた。彼の部屋に入り込んだアレックスは、部屋に乱入した襲撃者にみられずに、間一髪、姿を隠した。襲撃者は一流のプロで、フラーを拷問にかけ、ダイヤと一緒に盗んだUSBの在りかを聞きだそうとする。襲撃者はワシントンをリーダーに、クリントン、ジェファーソンなど歴代大統領の名をコードネームにしていた。
フラーは最後までアレックスの名を吐かずに死んだ。襲撃者たちの隙をついて逃げ出したアレックスだったが、その姿を見られてしまった。
襲撃者はフラーの妻と息子のもとに向かおうとしている。アレックスのことを毛嫌いしている妻のもとにアレックスはバイクを駆る。
襲撃者はアメリカの上院議員の意を汲んで行動していた。殺人など意に介さない彼らは
アレックスの過去を調べ上げ、フラーの妻子のもとに急行する。どこまでも知恵が回り、
冷酷なワシントンから逃れる術はないのか。
アレックスは究極の戦術で、彼らに立ち向かった……!
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オルガ・キュリレンコ
1979年11月14日、ウクライナ・ベルジャーンシク生まれ。13歳でモデルにスカウトされ、モスクワで活動を始める。16歳のときにパリに移住。18歳から雑誌「Glamour」を皮切りに、「Elle」、「Madame Figaro」、「Marie Claire」、「Vogue」などの表紙を飾るトップモデルとなった。その後、女優に転身。2005年の『薬指の標本』で映画デビュー、初主演を果たす。以後『パリ、ジュテーム』(2006)、『蛇男』(2006)、『ヒットマン』(2007)と作品を重ね、2008年『007/慰めの報酬』でボンドガールに選ばれたことで、世界的に知られる存在となった。女優としての意識も高く、『マックス・ペイン』(2008)に顔を出す傍ら、ウクライナを舞台にしたドラマ『故郷よ』(2011)、テレンス・マリックの『トゥ・ザ・ワンダー』(2012)などでも存在感をみせている。近年はトム・クルーズ競演の『オブリビオン』(2013)や『ディバイナー 戦禍に光を求めて』(2014)など、作品に恵まれている。
ジェームズ・ピュアフォイ
1964年6月3日、イギリス、サマセット生まれ。16歳で学校を退学した後、ヨーロッパ中を放浪。18歳の時、大学入学資格を得るため学校に戻り、演劇に触れる。セントラル・スクール・オブ・スピーチ・アンド・ドラマに入学。最終学年時にロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのキャスティング・ディレクターの目に留まり、同劇団に2年間所属する。シェイクスピア作品を数多く体験し、退団後も舞台とテレビで活動。さまざまな役柄をこなす性格俳優としての地歩を築いていった。映画作品は1995年の『七月の宴』(劇場未公開)からで、さまざまな脇役を演じた後、『ROCK YOU![ロック・ユー!]』(2001)のエドワード黒太子役や『バイハザード』(2002)などで個性を注目されるようになった。2010年の『アイアンクラッド』では主役を務め、テレビシリーズ「ザ・フォロイング」のシリアルキラー役で世界的な注目を集めた。最新作『ハイ・ライズ』は8月に公開予定だ。
監督
スティーヴン・S・カンパネッリ
カナダ・モントリオールで育ち、同市のマリアノポリス・カレッジで撮影に目覚め、コンコルディア大学でフィルムを学ぶ。1986年にカナダで初めてステディカムを購入し、撮影技術をマスターしたことから道が拓ける。憧れだったクリント・イーストウッドの作品に参加。『マディソン郡の橋』(1995)以降のすべてのイーストウッド作品のステディカム・オペレーターとカメラ・オペレーターを担当した。撮影ショットの決め方、俳優からの望む演技の引き出し方、アングルの変更、追加テイクの撮影などといった現場での決断に関して、カンパネッリの意見が重用されることが多かった。現場の効率的な進め方、俳優に最高の演技をさせる方法、演技や俳優業に関する知識などをイーストウッドから学び、その他にミミ・レダー、キャメロン・クロウ、トニー・スコットなどの撮影を経験した成果が、映画監督デビューとなる本作に活きている。カンパネリは2016年のイーストウッド作品『SULLY』にもカメラ・オペレーターとして参加している。
脚本
アダム・マーカス&デブラ・サリヴァン
1968年、コネチカット州ウェストポート生まれ。ステープルズ高校卒業。15歳でウェストポート・シアターワークス・シアトリカル・カンパニーを共同設立。1990年、『…so you like the girl』で学生アカデミー賞作品賞の栄冠を手にした。1991年、『13日の金曜日』シリーズで知られるショーン・S・カニンガムにロサンゼルスに呼ばれ、映画製作に取り組む。1993年、『13日の金曜日/ジェイソンの命日』を監督。マーカスはデブラ・サリヴァンと公私ともにパートナーを組み、脚本を量産するとともに、『Let It Snow』(1998)『ゴッド・ランド<未>』(2008)を監督。『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(2013 )ではサリヴァンとスティーヴン・サスコとともに、原案、脚本にクレジットされている。サリヴァンは脚本家であるばかりでなく、『Bring It On: All or Nothing』(2006)や『ゴッド・ランド<未>』(2008)『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』では女優としても知られている。
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2015年/96分/シネスコ/デジタル/原題 MOMENTUM/字幕翻訳 三田眞由美/提供 日活/配給 アークエンタテインメント
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